哈囉〜(Hā luó=台湾人がよく使うフランクな挨拶言葉。英語のHelloの意)春風です。
台湾の街を歩いていると、所々に大小様々なお寺や廟があり
お線香の白い煙の中で熱心にお祈りしている人を見かけます。
かように台湾では宗教は民衆の生活と密接に関わりがあり
旧暦の祝祭日には様々なイベントが台湾各地で挙行されます。
本記事は台湾で信仰されている神様についての内容ですが
小生、台湾の宗教研究の専門家ではありませんし
特定の宗教をお勧めするつもりもありません。
教義など詳細についてはご自身で関連書籍をご参照ください。
様々な神が宿る台湾
台湾は仏教や道教など多神教の国で大きな廟に様々な神様が祀られ
その地域土着の神様を祀っている廟もあったりします。
年配者だけでなく若い女性でも熱心にお祈りをしている姿を見ると
軽いカルチャーショックを覚えるほど。
以下、畏れながら神々を写真付きで紹介します。
關公
商売の神様、關公(Guāngōng)
三国志でお馴染みの関羽雲長です。
算盤を発明した由来で商売の神様として祀られており
ビジネスで成功できるよう熱心にお参りする会社経営者が多いと聞きます。
媽祖
海の神様、媽祖(Māzǔ)
17~18世紀明朝や清朝の時代に、中国福建省の潮州や泉州から
海を渡って台湾にやって来た漢族を祖先に持つ人が多く
海難事故防止に祈りを捧げ、媽祖信仰が根付き広まったとか。
玉皇上帝
玉皇上帝(Yù huáng shàngdì)
天上の最高位におわします中国道教の最高神です。
文昌帝君
受験の神様、文昌帝君(Wénchāng dìjūn)
中国の官僚登用試験である科挙の受験者に崇められた関係で
受験競争の激しい台湾でも多くの受験生がお参りします。
台南にある台灣祀典武廟で正式参拝する場合は、以下の用紙に
- 名前・住所・性別・生年月日
- 試験の種類・受験日時間・受験会場
を記入して文昌帝君に謹んでお参りすると
参拝記念に鉛筆がもらえます。
試験当日、私は受験会場までこの鉛筆を持参して受験した結果
幸いにしてご利益に与り、無事に台湾大学大学院に合格できました。
月下老人
縁結びの神様、月下老人(Yuè xià lǎorén)
人生のあらゆる場面で良縁に恵まれますようにと
特に恋愛・結婚でお参りする人が多いようです。
孔子
学問の神様、孔子(Kǒngzǐ)
論語で有名な思想家で、人に備わる正しい行いや考えである
五常の徳(仁、義、礼、智、信)を説いた儒学者です。
台南孔子廟では孔子像の手を触ると頭が良くなると言われており
受験生に限らず多くの人が訪れその徳にあやかっています。
鄭成功
民族英雄、鄭成功(Zhèngchénggōng)
17世紀台南を支配していたオランダ人を駆逐し
反清復明を掲げて清朝と戦った漢民族の英雄です。
飛虎將軍
飛虎將軍(Fēi hǔ jiàng jūn)、日本人で軍人の杉浦茂峰命
大東亜戦争中の1944年10月
空襲すべく台南に飛来したアメリカ軍機をゼロ戦で迎え撃つも撃墜され
制御不能となった戦闘機でどうにか市街地を避けて田畑に墜落し戦死。
台湾市井の人々を救った神として、戦後台湾人有志により祀られました。
夜市あらば即ち廟あり
台湾の至る所にある廟ですが
実は夜市がある場所には付近に必ずと言っていいほど廟があります。
その理由は、廟の参拝客をターゲットにした出店が立ち並び
それが後に夜市として発展したからと言われています。
饒河街觀光夜市
士林夜市
あとがき
対岸にあるどこぞの独裁国と違い、台湾は信教の自由が認められており
旧正月のお参りや結婚の日柄など、民衆の生活に密接に結びついています。
台北観光のメインスポットとして龍山寺や行天宮などが有名ですが
観光で台湾にお越しの際は、旅行前に台湾の神々を少し勉強すれば
願いが通じてよりご利益をいただけるかもしれませんよ!
では、881〜(Bābāyī、台湾でポケベルが使われていた当時バイバイの意)
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