哈囉〜(Hā luó=台湾人がよく使うフランクな挨拶言葉。英語のHelloの意)春風です。
前の記事に引き続き、これまた2012年冬の話で
当時彼女エイミーが台北市内の国際展覧会を見物していた自分
運悪く財布とスマートフォンを盗まれた話を紹介します。
結論、台湾で人が集まるところにはスリが跋扈しているよ
という話です。詳細は以下から。
事のあらまし
台湾師範大学国語教学センターの図書室で自習していると
02で始まる番号(台北市内の固定電話)から不在着信がありました。
見慣れない番号だったので応答せず無視していると
その後も立て続けにその番号から何度も着信が。
これは何か大事な連絡だろうと、かけ直すと見知らぬ台湾人が応答。
財布とスマホが無い!
お互い「どちらさんですか?」という押し問答が中国語で続いた後
電話が保留となり、エイミーが電話に出て曰く
「財布とスマホを盗まれた!」と。
経緯を聞くと、台北市内に勤める彼女は午前中仕事の関係で
当時台北国際会議センターで開催されるテック見本市の
「101資訊月」に参加していました。
当日現場は多くの観覧客や業関係者で賑わっており
特に中国からの観光客も多く(当時)現場は中国語で怒号が飛び交うなど
一時騒然となるほど人でごった返していたそうです。
彼女もその混雑に巻き込まれ、前にも後ろにも進めない状況で
5分ほど混雑の中で待ち、会場からけんもほろろ外に出た時に
自身のバッグのジッパーが開いたままであることに気付き
中を確認すると財布とスマホがなくなっていることが判明したそうです。
台北世界貿易センタービルのカスタマーセンターに問い合わせて
落し物として財布とスマホが上がっていないことを確認したうえで
すぐに警察に連絡して、最寄りの交番に行って紛失物届けを提出し
銀行のキャッシュカードを止め銀行口座を凍結。
一連の手続きが終わり、私への電話に至ったとのこと。
台湾IDカードの再発行
財布の現金とスマートフォン本体はしょうがないにしても
SIMカードやキャッシュカードなどは全て再発行可能ですが
クレジットカードの再発行や銀行口座の凍結解除には
台湾人が全員が持っているIDカードが絶対に必要で
再発行手続きは本籍地でしかできない、と彼女は言います。
(当時の話。現在は台北市内でも再発行が可能です)
私「へぇーわざわざ大変だね。ちなみに、本籍地ってどこなの?」
エイミー「金門島」
金門島は中国大陸福建省から海を挟んだ目と鼻の先にある小さな島嶼で
中華民国台湾の統べる領土の中で、一番中国大陸に近い軍事要塞化した島。
↑2012年撮影。手前が金門島、対岸に厦門の町並み
エイミーは台南出身ですが、金門大学の卒業生で本籍が金門島のままで
台北市政府や金門県政府に電話でIDカードの再発行について確認しても
必ず本人が別の本人確認書類を持参して金門まで行く必要があるとの由。
翌日朝一の便で金門行き、飛行機のチケット往復2,500元=約11,600円で
金門への移動時間は往復2時間、滞在時間3時間で台北にとんぼ返り。
可哀想過ぎる…
台湾IDカードの有用性
台湾ではこのIDカードで早くから税金・社会保険・年金を管理していて
金融関連の手続きも含め、このIDカードが無いと何もできないません。
また、IDカードは保険証とも紐づいているので
いつ、どのクリニック・病院で診察を受け、何の薬を服用しているか
いずれもオンラインで照会が可能です。
さしずめ日本のマイナンバーカード2.0と言ったところだと思いますが
今より十数年前から台湾で導入されていたとは、さすがIT先進国。
スリに気をつけて
本旨に話を戻しますが、日本台湾交流協会のHPによると
台湾では外国人観光客の多い観光地や人が集まる夜市などで
スリやひったくり被害、パスポートの紛失などが発生しています。
こうした軽犯罪は台湾に限らずどこの国でも起こることですが
折角の楽しい旅が一転、残りの旅程はテンションだだ下がりで
あまつさえ被害を受けた邦人がこれをきっかけにして
台湾・台湾人に不信感を持ってしまうのは非常に悲しいことです。
あとがき
いたずらに不安を煽るわけではありませんが
マクロで見ると治安がいいとされる台湾でさえ
ミクロでは日常的に軽犯罪が発生しています。
別の記事でも台湾の交通事情についてまとめた通り
台湾での移動時にはバイク・乗用車に気を付けつつ
身の回りの物の管理にも十分留意するようにしてください。
では、881〜(Bābāyī、台湾でポケベルが使われていた当時バイバイの意)
コメント