中秋節の夜になぜ月を見ながらBBQ?

台湾の文化

哈囉〜(Hā luó=台湾人がよく使うフランクな挨拶言葉。英語のHelloの意)春風です。

台湾では、普段は離れて暮らす家族が皆揃って食事をしたり

一緒に旅行に行くなどして一家団らんを楽しむ祝日が一年に3日あり

これらを合わせて『三節(Sānjié)』と呼ばれています。

  1. 春節(Chūnjié):毎年1月か2月頃、休暇期間は約1週間。
  2. 端午節(Duānwǔ jié):毎年5月頃、休みは1日だけだが週末に合わせて連休になる場合あり
  3. 中秋節(Zhōngqiū jié):毎年9月頃、1日だけだが週末に合わせて連休になる場合あり

来週2024年9月17日(火)は『中秋節(Zhōngqiū jié)』でお休み。

15夜にあたるこの日は

日本では中秋の名月を見ながらお団子を食べる習慣がありますが

妻のエイミー曰く

小さい頃は『月餅(Yuèbǐng)』と言うお菓子を食べる習慣があったものの

現在は『中秋節』と言えば、専ら家族総出でバーベキューだそうです。

なぜ15夜にBBQ?

調べてみると、1980年代頃から台湾のあるソース会社が

『一家揃ってバーベキューを食べよう!』

とCMを打ちまくったところ、台湾国内にたちまち波及し

そのタイミングでちょうど『中秋節』休暇が近かったために

『中秋節』にバーベキューを食べるという文化が醸成されていったようです。

<文化+>中秋節といえば「バーベキュー」になった理由 CMが社会を変える - フォーカス台湾
<本記事は中央社の隔週連載「文化+」に掲載された「從烤肉醬到500萬大雨傘 經典廣告片和台灣社會的共伴效應」を編集翻訳したものです>

今ではお菓子『月餅』を食べる人が圧倒的少数になるほど。

BBQの食材は?

台湾のバーベキューで食される食材は、日本のそれと大差ありません。

焼き網の上で肉を焼いたり、それぞれに食べたいものを串に刺して炙ったり。

唯一注意したほうがいい食材が「香腸(Xiāngcháng=ウインナー)」。

日本では各ハムメーカーの努力もあって

『香燻』『アルトバイエルン』『シャウエッセン』など

パリッとした皮の食感も味わえる美味しいウインナーがあり

普段の食事でもBBQでもちびっ子に大人気で大活躍しますが

台湾の「香腸(Xiāngcháng=ウインナー)」には

なぜか甘く味付けされたものがあります。

「美味しいウインナーをなぜに甘くする!?ブタさんに謝れ!」

という声が聞こえてきそうですが、水が違えば食文化が違うのは当たり前。

もし見つけたら、甘い考えは捨てて果敢にトライしてみてください。

オススメは、どこの夜市にも間違いなく売っている

大腸包小腸(Dàcháng bāo xiǎocháng)=甘いウインナーをもち米で包んだもの。

アレに見えるのは気のせいYo!

BBQの後は?

バーベキューも佳境に入る頃

最後にお口直しとして柚子(Yòuzi=ゆず)を食べます。

バーベキューで食べた肉とソースの味が充満した口の中がサッパリ。

切った柚子の皮は、子供の頭の上に載せて健やかなる成長を祈ります。

あとがき

皆で集まりワイワイガヤガヤやるのが好きな台湾人。

もし中秋節の期間中、台湾を観光で旅行する機会があれば

台湾の街中がBBQの美味しい匂いに包まれていることに気づくことでしょう。

BBQを楽しんでいる様子を物珍しく傍から見ていれば

「オイ!座って一緒に食べよう!」と誘われるかも(友人の実話)。

では、881〜(Bābāyī、台湾でポケベルが使われていた当時バイバイの意)

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