哈囉〜(Hā luó=台湾人がよく使うフランクな挨拶言葉。英語のHelloの意)春風です。
前の記事でまとめた通り、台風被災を未然に防ぐ観点から
市や県の地方政府がオフィスや学校がに対して停班停課
(Tíng bān tíngkè=臨時休業休校)を命じる場合があります。
本記事では、豪雨によって停班停課となったエピソードを紹介します。
停班停課

台湾は日本と同じく台風が多い国ですが、日本では自然災害を理由とする
学校の休校や営業所の休業を、各校の校長や事業所の責任者が決めるのに対し
台湾は各県・市政府にその権利を一任していて、県知事や市長が決めます。

被災を未然に防ぎ、民衆が通勤通学途中災害に巻き込まれたり
帰宅困難者が発生しないようにすることが目的です。
この停班停課(Tíng bān tíngkè=臨時休業休校)に乗じて
映画やカラオケに興じる残念な人たちも一部存在しますが

台風に限らず大雨などの自然災害でも停班停課となる場合もあります。
集中豪雨に遭遇
小生が台湾師範大学国語教学センターで学んでいた時分の話。

前日の夕方から降り始めた雨は、夜には耳をつんざく雨音をたて
帰宅の途につくサラリーマンやOKを容赦なく飲み込んでいました。

翌朝起きてすぐにテレビのニュースを見てみると
特に台湾島中南部を中心に各地で甚大な被害が起きている様子で
大雨のために各県や市の政府が停班停課を次々と発令していました。
しかし、殊私が通う語学センターのある台北市に限っては発令が出ていません。
窓の外を見やると外は容赦なく大粒の雨が降っています。

レイテ島の戦いで大雨の中進軍し儚くも散華された英霊の苦労を思うと
これしきの雨で授業を欠席するとは大和益荒男の名が廃る。
偉大な先人達が命がけで守り抜いた日の本の国に生を受けた身として
潔く行軍(登校)することを決意しました。
豪雨の中行軍

自宅を出て雨の中徒歩5分の場所にある最寄りのMRTの駅を経由して
古亭駅より徒歩10分で学校に着いた頃には服と靴がビショビショに。
エレベーターで七階の図書室に着いた頃
台北市政府が先程停班停課を発令したのですぐ帰宅するように。
との主旨を告げる語学センターの校内放送が鳴り響きました。
必死の行軍は一体何だったのだろう。
しかも、帰る頃には雨が弱まって小降りになっています。

一体誰得?
防災意識の高まり

日本同様、自然災害が多く発生する台湾ですが
地方自治体の防災意識は日本に比べ非常に高いと言えます。

昨今ニュースでも取り上げられる台湾海峡危機を見越して
地下街やMRTの駅が避難シェルターとして備えられているほど。


日本でもにわかに地下シェルターの議論が始まっています。
ただ、停班停課の日にはスーパーに陳列されている食べ物が
一部の人に買い占められてすぐに売り切れて棚からなくなるなど

一般市民レベルともなるとまだまだ改善すべき点は多いようです。
あとがき

21世紀に入り地球温暖化と異常気象の関連性が指摘されて久しいですが
毎年異常異常と言っているので、異常の連続がもはや正常化している様相。
備えあれば憂いなし。日頃から防災を意識し少なくとも
非常食・飲料水・非常用トイレを数日分確保しておきましょう。

ちなみに、停班停課の発令が遅れ後手にまわった台北市政府の今回の対応は
市民から多くの批判を受けたのは言うまでもありません。
では、881〜(Bābāyī、台湾でポケベルが使われていた当時バイバイの意)
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