哈囉〜(Hā luó=台湾人がよく使うフランクな挨拶言葉。英語のHelloの意)春風です。
前の記事で台湾大学院留学の辛さと現実について
小生の経験を元に学習面から振り返りました。

本記事ではその続きとして
生活面と経済面にスポットをあてて振り返ります。
今後台湾留学を検討している方の参考になれば幸いです。
修士課程を2年で卒業はレアケース

まず前提として
台湾での大学院留学は、大学や学部によって差がありますが
修士課程は4年間通うことを覚悟しておく必要があります。
具体的なタイムフローをおおまかに記すと以下の通り。
1年生:興味のある授業を受けて研究分野をリサーチ
2年生:引き続き授業を受講して卒業に必要な単位をほぼ取得
3年生:論文指導教授の選定、具体的な論文テーマを決めて論文執筆開始
4年生:論文執筆を進めて論文発表、学位取得卒業
特に台湾の最高学府たる台湾大学は教授の要求が高く
そのために修士課程は在学期間が長くなる傾向にあり
中には指導教授や研究テーマが見つからず休学したり
甚だしきに至っては退学を余儀なくされるケースも。

ごく少数ながら2年半や3年で卒業する学生もいますが
これは大学生の時代に既に論文指導教授と研究テーマを確定し
単位取得及び論文執筆がスムーズにいった場合というレアケースです。

よって、修士課程に通う場合は在学期間を4年間で見積もり
生活及び懐事情を検討する方が無難でしょう。
②生活面

在学期間の前提をふまえたうえで小生のケースを振り返ります。
その1:学習面の記事でも触れた通り
大学院授業の課題に追われる日々が続き
すっかり余暇時間が無くなってしまったことで
ストレスが溜まりまクリマクリスティ
台湾B級グルメをドカ食いしてみるみる体重が増加し

結果体重が約20kg増し見事に肥満体型になりました。
大学院生活に慣れてからはようやく運動する心の余裕も生まれ
台湾大学総合体育館の地下にあるプールに通って
ゆっくり泳ぎながら頭の中にある情報を整理したり
論文執筆時には壁打ちして論立てやロジックを検討し
心身の健康増進に寄与することができました。

また、学習時間と余暇時間のワークライフバランスを考えれば
単位取得を優先するあまりに受講する授業数を増やし過ぎると
課題に忙殺され却って消化不良を起こし効率的とは言えません。
週に受講するの授業の数を2~3ぐらいに留めて
無理のない範囲で宿題・課題をこなしつつ

余暇時間で友人や大学院の同級生と遊びに行ったりして
引きこもらずに人と交流する時間を確保しつつ
それでもストレスが溜まってむしゃくしゃした時は
大学の広いキャンパス内を散歩して気を紛らわすという方法も。

散歩は一見地味に見られがちですが健康にいいですし
良好な精神衛生を保つことも可能です。是非一歩踏み出しましょう。
③経済面

小生は幸運なことに台湾奨学金を受給することができ
台湾大学大学院の学費も雑費を除いて2年間無料でした。

また3年生になって以降は台湾大学の様々な奨学金に限らず
併給可能な民間の奨学金も受給することができたため

足りない分は貯金を取り崩しつつ生活費をカバーして
経済的には苦労をせず過ごすことができました。

とは言え、台湾奨学金の源は台湾人民が納める血税ですので
勉学に関する参考書などの購入は自己投資と捉えて投資しつつ
家賃を除く生活費を毎月1万元(当時のレートで約3.5万円)以下に抑え
大和益荒男の本懐は簡単明瞭・質素倹約これを旨としました。
奨学金無しで全額自己負担する場合

仮に、台湾大学社会科学院の修士課程に進み
大学の寮に入って4年間学ぶ場合だと
学費:5万元/年
臺灣大學校務資訊公開專區生活費:1.5万元/月*12ヶ月=18万元/年
家賃:1万元/月*12ヶ月=12万元/年
予備費:3千元/月*12ヶ月=3.6万元/年
國立臺灣大學 學務處│學生住宿服務組 宿舍概況與收費編號 棟 別 建物構造 建造年月 學期宿費5万元+18万元+12万元+3.6万元=38.6万元/年(=約191万円)
38.6万元/年*4年間=約154万元(=約765万円)
4年間で約765万円もの費用がかかります。円安エグい。
勉学のストレスに加えて経済的な懸念があれば
学びを深化に支障をきたし身に入るもの入りません。

台湾奨学金を受給できるのが最も望ましいですが
留学費用を全額自費で負担するケースを想定している方は
上記のまとまった費用を工面する必要がありますので
心理準備(Xīnlǐ zhǔnbèi)=覚悟しておきましょう。
あとがき

以上、台湾の大学院留学の辛さと現実を
学習面、生活面、経済面から見てきました。
留学費用の額で一気に現実を突きつけられた感がありますが
台湾の大学院留学によって学位と外国語運用能力を獲得できれば
その費用それ以上の価値があると小生は信じています。
台湾留学を検討される方の参考になれば幸いです。
では、881〜(Bābāyī、台湾でポケベルが使われていた当時バイバイの意)


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